これらの症状がいくつかあると顎関節症の可能性があります。
歯ぎしりをしていても音がしないことが多いので気がつきませんが、多くの人がしています。夢を見ているときに、とくに歯ぎしりをします。
なお、乳歯のときの歯ぎしりは、顎の成長発育に対してよい刺激になるので心配ありません。
くいしばりは、通常眠りの浅いときにしています。また、日中、無意識にしていることもあります。ストレスが関連することがあります。
歯が欠けたままになっていたり、かぶせたものがうまく噛み合っていないと、片側だけでものを食べることになります。
スポーツや事故などによって顎を強打したり、異常に硬い食べ物を思わず強い力で咬んでしまったときなどです。
これ以外にも、さまざまなことによって顎関節部に過剰な力が加わることが原因となります。
顎関節は下顎を動かすための関節で、耳のすぐ前にあり、頭の骨のくぼみ(側顕骨・下顎窩)と下顎の丸い突起(下顎骨・下顎頭)からなっています。
耳の前に指を当てて、大きく口を開けると動くのがわかります。
口を開いていくと、まず下顎頭が回転し、次第に下顎窩に沿って前方へ滑り出していきます。
下顎頭と下顎窩の間には、関節円板というクッションがあり、動きをスムーズにすること、圧力を吸収する役割をしています。
下顎を動かしているのは、こめかみにある側頭筋、頬の部分の咬筋など顎の周りについている咀嚼筋とよばれる筋肉です。
顎関節はこのような多くの構造物が協調した動きをすることにより、話したり、食べたりなどの複雑な運動ができるようになっています。
最も多いタイプで、下顎を動かしている筋肉や、首や肩の筋肉の痛みや不快感を感じます。
次に顎関節の中でネンザのような状態を生じていたり、関節円板がズレたりしています。
主に下顎頭が変形し、周囲の炎症をともなって痛みや雑音を生じます。
顎関節症の症状の改善には歯科医院に通っておこなう治療もありますが、それ以上に重要なのは自宅で患者さん自らが行う家庭療法や日常生活でのセルフケアです。
歯科医院での治療は、そのような自宅療法を助けてあげることになります。(飲み薬や注射、スプリント療法、関節可動化訓練など)
どうしても痛みがコントロールできない場合には、関節鏡(かんせつきょう)手術や、役に立たず邪魔になっている関節円板を関節を開いて切除する手術も行いますが、このような手術療法をおこなわなければならない患者さんは全体の1%ぐらいしかいません。
自宅療法には患者さんがもっている病気の状態や寄与因子によってさまざまな注意ややり方がありますので、主治医に相談してください。